カオスハンターOreoの怪人見聞録‥

2009-12-14  Reo Yoshida

「池袋は西口にナラダッタあり‥の巻」

こんばんわ
まずは自己紹介を。

巷の奇人変人怪人達に
妙なシンパシーを感じているカオスハンターOreoです。

彼らを捕まえるのはとても困難であり、結果、一歩(実際には10メートル)引いた目線で観察する事しかできない小心者の私ではありますが、

日々研究を重ねておりますと、なにか生きる上でのヒントを見つけたような、不思議な感覚を得られる気がして、
なにぶん味をしめてしまった そんな毎日であります。

おい!その彼らっちゅうのは つまるところなんぞや!とお思いでしょう。
それは私の見聞録を読み進めて行くうちに 次第にハッキリしてくるだろうと思われます。

さて今回は池袋西口にて奇妙なパフォーマンスでわたしを驚愕させた おっちゃん の話です。
彼を初めて見たのは確か池袋北口、ウィロードに入る手前の喫煙所前でした。工事用のヘルメットを原付バイクの椅子後方部に乗せて、ドラムスティックでカツカツと叩きつつ、ゴニョゴニョと呪文の様な漫談の様な、 なにやらよくわからない言葉で 行き交う人々に説教をタレていました。

それが何故説教に聞こえたかといえば、言葉尻に怒りが交じっていたからです。ふと黒人の人権運動の反骨ベーシスト、チャールス・ミンガスと重なったのは、その恰幅の良さもあったのではないか と思われます。

なにより驚いたのは、行き交う人々の態度です。わたしのように衝撃を受け立ち止まる人などいません。つまるところ、素通り、の果ての黙殺。

「こいつはヤバい奴だ。見てはイケナイ。」

そんな共通意識が私にも芽生えたのは確かに事実です。
しかしその先にあるプリミティブな表現手段に心を奪われ、気付くと、ある種の羨望ともとれる眼差しを向けていたのでした。(その距離5m。)

そして先日、ハンター仲間の武宜氏(タモさん)と猫舌とLIVEの為mojoへ向かう途中、武宜氏の口からあの、おっちゃんの名前が挙がり、
「おれもしってる!」
ついつい嬉しくなり
最近出没スポットはメトロポリタン口に移りつつある。という有力情報を手に入れたのです。

足早にメトポリ前へ急ぐセンカヲスの面々。

いるのか!?

今日もいるのか!?

心は躍り、チャリ置き場前の人混みに目を配ること三秒‥‥。

「いた~!!★」

そして驚愕は続きます。
おっちゃんは確実に進化していました。
原付からチャリンコにシフトチェンジ。
ヘルメットはスネアに替わり、横にはコンガが対で並べられ、
鈴をつける部分にはスプラッシュがぶら下げられていました。
首にはダランとマイクがぶら下がっていて 手で口元に持ってきては
ゴニョゴニョと例の説教を。たまにカツンとスネアを一発。
そして時たま入るスネア乱れ打ちのスティックさばきはジャズドラマーであった過去を容易に想像させるのでした。

いやはや前衛的過ぎてついていけない‥

その後
場末のBarにて武宜氏と分析を試みました。

・おっちゃんは伝えたいことがある!?
・おっちゃんは元ドラマー!?でも何故あそこの境地に辿り着いたのか。
・おっちゃんはしゃべり8割ドラム2割 その比率はなんでなの!?

いつしか、次第にそれは苦行に見えてきました。
自ら罪を償う為に獣道に入ったナラダッタ。
ブッダ目線で見ると
おっちゃんのその行動ひとつひとつに類似点を見つける事ができます。

わたしもいつか手段は違うにせよ
あの境地に辿り着けるであろうか。。
あんな風になりたい。のではなく
なれないからこその羨望  迷いのなさ
パフォーマンスをも越えた力強い生命力

イカレてる。では片付けられない
「なにか」を感じつつ それを言葉にするのはとても困難でした。
ただただ一人でワメき散らしている 酔っ払いのおっちゃんはそこら中にいますが
ナラダッタのオジキはプラスアルファとしてドラムを。
かといってそんなに叩くでもなく。

久々のアヴァンギャルドなアートを駅前で見れるとは。

最近メトロポリタン横にできた Esola。
そのグローバリゼーションの産物を背に、おっちゃんは 今日もスネアを叩きつつ ゴニョゴニョと説教、いや説法を説くのです。

「池袋の街並みが小綺麗になればなるほど、おっちゃんとのコントラストは広がり続ける。」(c)武宜氏

それを美しいと思えてしまう人がカオスハンターなのだと思います。

次回は「江古田の片隅に居を構えるリー・ペリー」
をお送りします。

そしてアナタの街にもいるかもしれない偉大なるカオス達を!
御一報くださいませ

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