心底笑男の不思議な対談[第四回] 心底笑男×石井一樹

2013-05-18  心底 笑男

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みなさん、こんにちは!心底笑男です。

Senkawosのメンバーそれぞれが持つ、ディープでキッチュな側面を掘り下げるインタビュー企画、「心底笑男の不思議な対談」。四回目となる今回は、ベース担当の石井一樹さんをお迎えしました。

ダブ・レゲエのスピリットを継承し、ズッシリと楽曲のボトムを支えるプレイスタイルは、一輪の野花の様に大地に根ざしています。夏と海とビールをこよなく愛する彼の、掴み所のない独自の空気感をお楽しみください。もちろん新作「Seed」についても、たっぷりと。

第四回 心底笑男×石井一樹

心底:石井くん!久しぶりだね!

石井:心底さん!お久しぶりです。今回もこんな素敵な機会をありがとうございます!

心底:いえいえ、毎回楽しみなんだよ!ん?またビール飲んでるの?なにそれ、オリオン?僕の分はないの?

石井:いゃー、やっと太陽が気持ちいー季節がやってきましたねー、オリオンですよ、どうぞどうぞ!いちゃりばちょーで~(一度酒を交わしたら皆兄弟)。

心底:か、乾杯~!本当にビール好きだね~。さてさて今日は色々と石井くんの音楽遍歴や趣味の話なんかを聞いていきたいんだけどさ。そもそも音楽との出会いはいつ頃?覚えてる?

石井:一番最初の出会いは小学校二年生くらい。国語の教科書に「くじら雲」って物語があったんですけど、その物語に合わせて音楽の授業で皆で作詞して、先生が作曲して学芸会で発表したんです。そこから歌が大好きになったのかもしれませんね。

心底:へ~。「くじら雲」ってどういう話なの?

石井:「小学一年生が体育の時間にくじらみたいな雲を見つけて、雲に乗せてもらって色んなとこを旅する」っていう夢のある話しで。今でも歌詞とメロディーを覚えてますよ!

心底:ほぇ~。可愛らしいね。ぜひSenkawosでカヴァーして欲しいね。じゃあ、最初に買ったレコード・CDは覚えてる?

石井:小学校の頃、放送委員に入ってまして。運動会とか下校とかで決まった曲を流す係で。その時に初めてBeatlesを聴いて大好きになって。Beatlesの「赤のベスト盤なヤツ」を買ってもらった気がします。

心底:あ~、「赤盤」ね。あれはBeatlesの前期ベストみたいなやつだよね。僕は後期をまとめた「青盤」が好きだね。じゃあ中学・高校時代の好きなアーティストは誰だった?

石井:僕も今は「青盤」の方が好きですね。中学二年で一個上の先輩達が聴いてた曲に沢山影響を受けて、高校一年で「AIR JAM 2000」を生で体感して、高校時代はパンクにどっぷりでした。

心底:なるほど!やっぱり幼馴染なのか和田くんと似てるね。和田くんとは中学校の同級生でしょ?その時から仲が良かったの?一緒に音楽の話とかした?

石井:中学二年の時同じクラスでした。和田くん、木曜日は学校休むんですよ。「5教科全部あるから嫌」という理由で(笑)。あと、放課後に池袋の楽器屋によく行っていたんですけど、絶対和田くんいるんですよ(笑)。今も昔も本当に音楽愛してますよね。

前作「Across The Universe」の発売日、渋谷タワーレコードでの一枚。ドラムの和田とは、中学校時代の同級生である。(吉田・大島は同校のひとつ上の先輩。)

前作「Across The Universe」の発売日、タワーレコード渋谷店での一枚。ドラムの和田とは、中学校時代の同級生である。(吉田・大島は同校のひとつ上の先輩。)

心底:そうなんだ(笑)。シレーっと暴露してる!まあもう時効かな(笑)。

石井:さすがにもう大丈夫じゃないですか(笑)。で、10代後半にスカとかレゲエに流れて、そこからレゲエ・ダブLifeの始まり始まり~!です。

心底:レゲエ・ダブLife!!石井くんと言えば!なイメージだね。最初は誰にハマったの?

石井:最初にSkatalitesを聴いた時に「こーゆー音楽聴きたかったんだよなぁ」って思ってSKAと出会い、それからレゲエに行き、まずはBob Marley。今でもこの世で一番好きなアーティストです。Bob Marleyも勿論ですが、Barrett兄弟のリズム隊が当時から本当にガツンときて、あの衝動は今でも忘れられません。あとは日本のバンドにも凄く影響を受けていて、Mute Beat、Cultivatorも当時よく聴いてました。

心底:いいね!Bobは僕も大好き。普遍的な音楽の素晴らしさを感じるよね。レゲエ・ダブの最大の魅力ってなんだと思う?

石井:パンクからレゲエに流れたので「Rebel」って部分も当時は意識していましたが、今は単純にあのリディムを聴くと心も体も踊ってしまうし、あの「間」にニヤッとしちゃいますねー。

心底:僕もレゲエ大好きなんだよね。Burning Spearとかよく聴くよ。あとドイツのインストのダブとか好きでさ。Burnt Friedmanとか。

石井:心底さんもレゲエ好きだとは!驚きです。僕もUKのダブとかは色々と漁って聴いてましたねー、もっともっと掘り下げて色々聴いていきたいですが。掘り下げるといえば、レゲエ以外でも暇な時にバーッとパソコンで色んな国の音楽を探すのが好きで。

石井:Bakabeyondはそんな感じで見つけた凄く好きなバンドで、よく聴いています。けど心の根っこにはやっぱりレゲエがありますね!

心底:へ~。じゃ今度一緒にヤーマンしようね。

石井:心底さんの「ヤーマン」いただきました~!にふぇーでーびる~(ありがとうございます)。

心底:う、うん…。でもSenkawosだとそんなに「レゲエ、レゲエ」な曲はないじゃない?前作「Across The Universe」の「Interplanetary Spacegflight」ぐらいだよね。Senkawos以外で、レゲエ・ダブバンドとかやったりはしないの?

石井:ちょうど今年の目標として「自分の根っこであるレゲエをもう一度掘り下げよう!」というのがあるので、いっぱい聴いて、いっぱいベースフレーズを弾いてみようと思っています。で、自分発信のレゲエバンドをやろうと。完全にユルユルなペースですが。SenkawosのPAをやっているケニーくんにダブエフェクトをお願いすることが決まっていて、他メンバーは絶賛募集中です!

心底:へぇー、それは面白そう!PAのケニーくん、確かにSenkawosのPAの時もたまに「飛ばし」てるよね。聴いてみたいなぁ。じゃあ、ベースプレイヤーで好きなアーティストは誰?

石井:鈴木正人さん・柏原譲さん・河内洋佑さん・Asuton Barrett・Victor Wootenです。

心底:へぇ!興味深いよ。「ベーシストが好きなベーシスト」ってなんか気になるんだよね。河内洋佑さんといえば、REGGAELATION INDEPENDANCEにも参加しているよね。今度出るアルバムも楽しみだ。じゃあ音楽を聴く時の、好きなシチュエーションとかある?

石井:移動中にボーッと外を見ながら。あとは…、「沖縄の夜の海」ですね。

心底:そうか、沖縄好きなんだよね。最近はいつ行ったの?

石井:沖縄でーじ(凄く)大好きさ~。今は忙しくて「年1回」ですが、今年は「6月」に飛行機を予約しました~!疲れが溜まると沖縄の海に浸かりに行きます。なぜか、「海の中の無音感」が大好きで。日常の中で「無音な時」って中々無いじゃないですか?「海に入って・潜って、無音で無心でいる瞬間」はリラックスが出来る大事な時間です。

心底:瞑想してる訳だね!

海にひとり浮かぶ石井。前世はワカメ。

海にひとり浮かぶ石井。前世はワカメ。

心底:沖縄のどこが好きなの?

石井:あの太陽、気温・湿度、きれいな自然、ゴーヤー、先祖やお祭りを大切にする文化。もー、初めて行った時からビビッて来ましたねー。居酒屋のテーブルに蛇口が付いていて、蛇口から泡盛が出てくる居酒屋もあったりして(笑)。東京よりも独自かつ自由な感覚も好きです。

心底:ははっ(笑)。そんな居酒屋あるんだ!でーじ行ってみたいさ~!つって。使い方あってる?そこは気になるな!じゃあ将来的には沖縄に移住して?

石井:Senkawosをやっていなかったら、今年くらいには移住していたはずです。毎晩のようにパソコンの前で沖縄旅行してますし(笑)。

心底:そうだったね!石井くんはGoogle Maps Traveler(編集註: Google Maps上で行うバーチャル世界旅行。自宅でお酒を嗜みながら、ホロ酔い気分でどこへでも。もちろんパスポートは不要)だもんね?

石井:あれは革命的ですよね(笑)。お酒を飲みながらヤンバルの道をドライヴしている感覚になれますし、走行中に海がばーって出てきた時は涙流しますよ(笑)。って心底さん、音楽の話し全然してないですけど大丈夫ですか!?

心底:いいんだよ。石井くんの好きな事を色々聞いてみてるんだから。それが演奏に反映してるわけでしょ?まぁ、沖縄の話ばっかりだけど。じゃあ今後演奏してみたい場所はある?

石井:やっぱり、沖縄が大好きなのでヤンバルの海・ヤンバルの森で演奏したいです。

心底:やっぱり沖縄なんだ(笑)。

どんな話題を振っても、「沖縄」に収束する石井。その「理由」(理由と書いて熱と読む)は、このスナップに集約されている。

どんな話題を振っても、「沖縄」に収束する石井。その「理由」(理由と書いて熱と読む)は、このスナップに集約されている。

石井:あとはマチュピチュとか!標高が高いところで演奏したら、「音」って違うんですかね、心底さん?

心底:そうだね、違うと思うよ。空気が薄いからね。

石井:あ!でも、その前にレオ君が標高高すぎてバテちゃいそう(笑)。

心底:ははっ(笑)。吉田くんはもうおじいちゃんだからね(笑)。石井くんは今は音楽にドップリだと思うけど、もし音楽に興味がなかったら、今頃なにが好きだったと思う?

石井:外と海が大好きなんで色んな所を旅しまくっていたでしょうね。

心底:へー。ホーボージュンさんみたいに?旅をするなら、どこに行きたい?

石井:ホーボージュンさんみたいな本気な旅は難しそうですが、アジアは色々回ってみたいですね。あと、和田くんとは10代の頃に「ジャマイカへ行こう!」と約束をしていたので、中南米や南米行きたいですね!

心底:いいねぇ〜。僕も一緒に行きたい!普段はどこでCDとか買うの?

石井:もちろん、「タワーレコード渋谷店」!。

心底:お!前回の箸休めの回でタワーレコード渋谷店での発売日の様子を紹介したけど、素敵なサポート、心強いね。

石井:はい、大変心強いです。最近はバンドメンバー以外にも「チームSenkawos」を中心に沢山の人が力を貸してくれて、本当にいい環境で音楽活動ができています。

心底:うんうん。アーティストの活動って周りの人のサポートありきだよね。文字通りの「有り難い」環境で活動できていることって、素晴しいよ。って、えっ!?「チームSenkawos」?それって、僕も入ってるのかな…?

石井:もちろん!心底さんは僕と和田くんがSenkawosに加わる前の作品、「In The Air」の頃からお世話になってますし、福しんのタンメンのように欠かせない御方ですよ(笑)。じゃあもう一度乾杯しましょー、オリオンまだあるんで。

心底:そうか、良かった(泣)!乾杯!!実は「In the Air」の前にも極少数リリースされた「Dive into the Studio」とか「Li(o)ve Improvisation」の頃からライナーノーツを書いてるんだよ。まあ世の中に10枚くらしか出回ってないんだけど(笑)。じゃあ今後共演してみたいアーティストとかいる?

石井:Sly DunbarとUAさんと共演してみたいです!

心底:へぇ!SlyはわかるけどUAも?

石井:UAさんは10代からの大ファンです。

心底:UAも沖縄だったよね?じゃあ石井くんが好きなアーティストを集めてフェスを開催出来るとしたら、ヘッドライナー5組は誰かな?

石井:5組だけっていうと難しいですが、今パっと出たのは、
・Phish
・Stevie Wonder
・Bela Fleck & the Flecktones
・喜納昌吉&チャンプルーズ
・UA
ですね。

心底:お!いい感じにチャンプルーされてる(笑)。もちろん開催地は?

石井:名護の海辺!

心底:どんだけ…(笑)!少し話は飛ぶけどさ、明日地球が滅亡するとしたら何を聴く?

石井:最後は音楽じゃなくて、「海の音」を聴いてゆっくり過ごしたいですねー。

心底:滅亡しちゃうのにゆっくり出来るかな(笑)。まあそれはロマンティックだわね。本当に石井くんは独特だね。最新作「Seed」についても少し聞きたいんだけどさ、聴き処はどこらへん?

石井:前作との大きな違いはエンジニアとして星野誠さんをお迎えしたことですね。これまでの作品との音質の違いを楽しんでいただければ。後は「一発録りセッションアルバム」ならではの「CDだけどもライヴの生感」!そこを聴いていただきたいですね〜。

心底:なるほど。オススメ曲は?

石井:1曲目の「Songbird」は今のSenkawosを象徴するようなリードトラックですね。「シンパシー」もこれからどんどんライヴでやっていける歌モノと思うので、早くみんなに聴いて欲しいです!

心底:確かに!素晴らしい出来になったと思うよ!今日はありがとう!石井くんのディープな部分を知る、とても良いインタビューになったよ!

石井:にふぇーでーびる(ありがとうございます)!これからもゆたしく(よろしく)お願いします。よんなよんなよ~(ゆっくりゆっくりいきましょうね)!Peace!!

心底:に、にーふぇーデビル!な、なんくるないさ~!ピ、ピース!

インタビュアー:心底笑男
音楽評論家。その「味」のある視点で音楽は元より食や映画などを独自の切り口で探求し続けている。2009年に発表された小説「冷めないラーメンはない」が異例の大ヒット。翌年映画化され、第13回新江古田国際映画祭、グランプリにあたる「金熊猫賞」を受賞。
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